抄録
本稿では、関西におけるテレワーク(研究)の方向感という視点からテレワーク研究の今後の展望を探ることにしたい。具体的には、本学会のウェブサイトに掲載されている「テレワークが本当に場所からの束縛からの解放を促し、経済社会活動の発展と、人間のより自由な生活を両立させる道具として有用であるためには、テレワークのあり方をめぐり、多面的な研究が行われ、経験が評価され、望ましいあり方が提案されていく必要があります」という学会の目的を再検討することで、(1)設計思想としての述語的自己、(2)持続可能性とワークファミリーバランスを射程に入れた発展、(3)社会的物質性としての道具感という方向感を論じる。