2010 年 8 巻 2 号 p. 11-16
テレワークは新型インフルエンザ対策の柱として期待されている。本稿では、パンデミック時のテレワークを検討するための先行事例として、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)流行時に事業継続のためテレワークが活用された事例を収集・分析した。その結果、SARS対策として行われたテレワークは、実施の狙い・目的などによりいくつかの類型が存在することや、通常のテレワークとは異なる特徴があることなどがわかった。これらの知見はパンデミック時のテレワークを検討する上で貴重な示唆となると考えられる。