2012 年 14 巻 p. 18-21
東日本大震災後の交通網の混乱や計画停電を背景にBCP(事業継続計画)目的でテレワークを導入する企業が増えている。テレワークは、自宅でも職場と同様に仕事ができるという点で有事におけるリスクマネジメントとして優れたものであるが、通常時においてもワーク・ライフ・バランスの向上や業務の効率化といった観点での効果が期待されている。一方で、労務管理やセキュリティ対策上の問題から、テレワークの導入に二の足を踏む企業も少なくない。本研究では、東日本大震災後にテレワークを導入・実施した企業を対象にしたインタビュー調査からBCP(事業継続計画)目的でのテレワーク導入・実施における利点と課題について考察する。