2015 年 17 巻 p. 54-57
結婚し、育児を行いながら働く女性像を想定するならば、彼女らが仕事に従事するためには何が必要であろうか。現実的には、朝会社に出勤し、夕方もしくは夜に帰宅するという画一的な働き方では家事や育児に従事する時間はない。ここから、家事や育児と仕事を両立するためには、それを可能にする働き方を選択できることが必須であると言えるだろう。さて、このような仕事と家庭(プライベート)のバランスを考えてみると、これはワーク・ライフ・バランスの議論でもある。労働者として働くことをワーク、家事や育児などをライフとするならば、ワークもライフも充実させる働き方を模索する必要がある。そこで本報告はテレワークを用いて自宅で仕事を行う女性起業家の事例を分析し、今後の研究発展の可能性を考える。