2005年11月8日12:00頃,秋田県大潟村から琴丘町にかけて突風が発生し,農業施設,建築物等に被害が発生した。被害は直線状に約8 kmにわたっている。また,農業倉庫の全壊や,仮設の休憩室が14m飛散し,室内にいた人が負傷するなど,人的被害も出ている。さらに,防雪フェンスの飛散など,同年12月25日の突風による羽越線事故[1]の際に被害地域付近で見られたものと同様の現象が発生している。この突風について,その被害状況と被害から推定される限界風速を明らかにした。防雪フェンスは同型の物が羽越線事故地域付近の国道沿いにも使用されており,これらの地域で発生した突風の風速の下限値を抑えることができる。