日本風工学会年次研究発表会・梗概集
平成21年度日本風工学会年次研究発表会
セッションID: 141-142
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突風によるイベント用大型テントの被害について
*西村 宏昭丸山 敬鈴木 修
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抄録

2008 年7月27日13時頃,福井県敦賀市敦賀湾に面した浜辺で突風が発生し,イベント用大型テントが吹き飛ばされ,死者1名,負傷者9名の被害が発生した。テントは幅10m×奥行き10m×高さ約3mの大きさのモジュールを4つ並べて緊結して幅40m×奥行き10mにしたもので,海に面した1壁面が開放され,他の3面は塞がれていた。テントの脚部は16個の質量300kgのコンクリート製重石に固定され,浮き上がりに抵抗するはずであった。被災箇所の近くの気象観測所での風速の記録は最大瞬間風速29.7m/sを示した。海からの突風によってテントが浮き上がり,約10m移動した。コンクリート製重石はテントとともに浮き上がった。風洞実験結果から当該テントの飛散風速は約10m/sであると推測された。

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© 2009 日本風工学会
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