本研究では、弾塑性範囲における多質点系の風応答評価を目的とする。 本報その1では、その基礎研究として、弾性範囲における風力時刻歴波形のアンサンブル数の評価および、モーダルアナリシスを用いた高次モードの影響の評価を行う。本報その2では、弾塑性構造物の動特性の同定手法の検討および、変動風力による構造物へのエネルギー入力を評価する。本報その1では、解析結果より、アンサンブル平均に用いる風力波形数は、30波以上が適切であると確認できた。また、変動風力によるエネルギー入力の高次モードの影響は、1次のみでなく2次または3次まで考慮する必要があることが検証できた。