日本における竜巻の強度分類法として、適切な国内の被害指標(Damage Indicator:DI)を抽出し、それらの被害状況程度(Degree of Damage:DOD)の分類と対応する作用風速(または等価風速)の適切な評価方法を提案する必要がある。本研究では過去の被害情報の収集、DIの洗い出し、DODの分析、竜巻発生時の空気力学的作用と工学的に等価な風速への換算手法、時空間的に非定常な流れ場での構造物や樹木等の空気力、耐力の性質、強度の評価方法など多岐にわたる竜巻被害評価関連技術を構築し、日本版改良フジタスケールの策定への寄与を目的としている。 本報では、看板および墓石を対象として、DODを求める前段階として、種々の被害が発生する風速を求める過程をまとめて報告する。