日本風工学会年次研究発表会・梗概集
平成27年度日本風工学会年次研究発表会
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平成27年度年次研究発表会梗概集
2013年9月16日群馬県で発生した竜巻の地上稠密観測データを用いた解析
*小林 文明木村 孝承呉 宏堯
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p. 135-136

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抄録



2013年9月16日に群馬県みどり市で竜巻被害が発生した.この竜巻は,群馬県を中心に設置された地上稠密観測網内(前田ほか 2014)を移動した(小林 2014).本研究では,小型気象計POTEKAが捉えた突風被害域周辺で観測された気圧データを解析し,渦の構造を議論する.気圧の時系列変化をみると,竜巻の被害発生地点から1.6 km離れた地点では,全体的に台風の影響で下降する中,01:52~02:11 JSTで2段階の気圧降下がみられ,最終的に3 hPa降下した.また,2~5 km離れた他の2地点においても同様な気圧降下のピークがみられた.この気圧分布は修正ランキン渦モデルを用いることが適しており,マイソサイクロンのR=1kmVmax=20m/sを仮定すると,αは0.35~0.75の範囲であった.以上のことから実際の竜巻モデルを考える際は,地上の竜巻渦とマイソサイクロンの両方を議論する必要があると結論づけられた.

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© 2015 日本風工学会
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