抄録
通風による室内の風速分布や通風量は、本来、時間的変化が大きく生じる要素であり、外部風の風速変動を考慮した非定常解析手法による新たな自然換気・通風性能評価手法が必要である。
本研究では、気流変動の定量的予測が可能なLarge-Eddy Simulationを用いて、通風時の様々な開口条件における単純住宅モデルを対象とした数値解析を行う。更に、変動気流を考慮した自然換気・通風性能を評価する手法を新たに開発し、単純住宅モデルにおける自然換気・通風性能を評価することを目的とする。時間平均的には通風を得られないとされるcase2~case4についても瞬時的に生じる圧力差によって、case1の1~2割程度の換気量を得ることが出来ることが明らかとなった。