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火力発電所や地熱発電所の環境影響評価における高層気象観測では、通常ラジオゾンデが使用されているが、高コストで環境への負荷もあることから代替手法の開発が期待されている。本研究では、近年様々な分野で活用されるようになってきたUAVと従来手法であるラジオゾンデとの同時観測を実施し、高度1000m超の高層気象観測へのUAVの適用性について検討を行った。その結果、UAVにより計測した風向・風速はラジオゾンデとほぼ同様の傾向となり、温度については温度計を設置しているシェルターに強制通風式のファンを設けるように改良することで夏季の日中においても従来手法とほぼ同等の計測結果となることを示した。