日本鳥類標識協会誌
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観察報告
新潟市関屋海岸における亜種チョウセンウグイスCettia diphone borealisの標識記録
伊藤 泰夫小松 吉蔵三冨 一裕千葉 晃
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2009 年 21 巻 2 号 p. 45-51

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抄録
私たちは,新潟市関屋海岸の一画において1987年秋以来20年以上にわたって鳥類の標識調査を実施してきた.この過程で,季節的移動を繰り返す邦産ウグイス(大多数が亜種ウグイスCettia diphone cantansで,亜種カラフトウグイスC. d. sakhalinensisが含まれている可能性もある)の個体数変動や移動時期の性差および移動先などについて明らかにすることができた(小松・千葉 1999,Komatsu et al. 2004).標識・放鳥された14,000羽を越すこれら邦産ウグイス個体群中に,外部形態の特徴から,別亜種チョウセンウグイス(C. d. borealis)と同定し得る2個体(雌雄成鳥各1羽)が含まれていることに気づいた.そこで,これらの計測値と外形写真を紹介し,過去の捕獲事例との比較結果を報告する.
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© 2009 日本鳥類標識協会
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