日本鳥類標識協会誌
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一般論文
カワガラスCinclus pallasiiのつがい形成期にみられた一夫二妻行動の観察
澤 祐介
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キーワード: 一夫多妻, 行動圏
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2012 年 24 巻 1 号 p. 7-13

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抄録

 繁殖期のカワガラスの行動圏に関する調査を,2005年12月から2006年3月にかけて,京都府京都市の高野川流域にて行った.調査は,カラーリングを装着した4個体に対して,追い出し法による行動圏の調査と,タイムマッピング法による行動圏内の利用区域の調査を行った.その結果,造巣が開始される直前のつがい形成期には,1羽のオスの行動圏に2羽のメスの行動圏が形成された一夫二妻型の行動圏を形成した個体が観察された.このオスの行動圏は,他のオスの侵入により縮小し,結果的に一夫一妻での繁殖となったが,本種の一夫二妻の繁殖様式に発展する可能性があった事例だと考えられる.

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© 2012 日本鳥類標識協会
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