行動経済学
Online ISSN : 2185-3568
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第6回大会プロシーディングス
経営者の報酬に関する動学的契約理論に基づいた分析
行動経済学的アプローチ
小佐野 広堀 敬一
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2012 年 5 巻 p. 252-255

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抄録
本稿は,日米企業のCEOの報酬に関する最近の傾向,動学的な契約理論の連続時間モデルの概要,経営者の損失回避的選好を考慮したHori and Osano (2012)の主要な結果を説明している.近年,アメリカ企業のCEOの報酬は,譲渡制限付き株式など業績連動型報酬が主流だが,業績と相関の低い基本給も依然として存在している.次に動学的な契約理論の連続時間モデルの先駆的な研究である,DeMarzo and Sannikov (2006) に基づいて,誘因両立制約や最適報酬契約の導出を説明している.最後にHori and Osano (2012)によって得られた結果,例えば,経営者の損失回避的選好を考慮することにより最適報酬契約に基本給が含まれることなどを紹介している.
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© 2012 行動経済学会
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