抄録
秋田県の県魚であるハタハタは全盛期よりハタハタの漁獲量が減少しており,ハタハタの消費者嗜好や消費者需要が変化しているのではないかと考える.そこで,本研究はCVMを用い,支払意思額を推計し,ハタハタの資源価値の評価を行う.また,販売方法の違いから支払意思額に変化があると考え,販売方法をサイズ別・内容量別・種類別に分け,アンケート調査を行った.分析の結果,サイズが大きくなるほど支払意思額が高かった.また,内容量が多いほど支払意思額が高いが,1匹あたりの価格の減少幅が小さくなることがわかった.さらに,種類の比較ではメスの支払意思額が最も高い結果となった.これより,最も支払意思額が高くなる販売方法は,サイズの大きなメスのハタハタで1パックあたりの内容量が比較的多いものであると考えられる.