抄録
心不全多職種チームの導入が,退院時教育を通じて再入院予防および転帰に与える影響を検証することを目的とした.本研究は,A 病院における診療録を用いた単施設後方視的比較研究である.対象は,2020 年4 月から2024 年4 月の間に心不全治療目的で入院し,退院時教育を実施した連続660 症例とした.チーム発足前の「導入前群(279 例)」と発足後の「導入後群(381 例)」に分類し比較を行った多重ロジスティック回帰分析,Kaplan-Meier法,Cox 比例ハザードモデルを用いて介入効果を検証した.結果,心不全多職種チームが主導する標準化された退院時教育プログラムの運用と包括的な介入体制を構築することは,再入院リスクを低減させ,患者の転帰を改善するために有効なアプローチであった.