自宅内を想定した心停止時の体表面下の環境の違いが,胸骨圧迫の質にどのように影響するのか関連性を明らかにすることを目的とした.A 大学看護学生30 名によるCPR マネキンを用いて,5 つの体表面下の環境で胸骨圧迫の質に関して調査した.分析は,基本属性(年齢,体格)と5 つの環境における胸骨圧迫の質に関する記述統計の算出,胸骨圧迫の評価と環境間で多重比較をした.胸骨圧迫の質と実施者の体格との関連性は,Pearson の積率相関係数またはSpearman の順位相関係数を算出した.結果,5 つの環境による胸骨圧迫の質と体格に相関はなかった.体表面下の硬度や実施者の姿勢,体格が胸骨圧迫の質への影響が明らかになった.主観的評価は,実施者の支持基底面が確保されている程,評価が有意に高かった.
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