抄録
学生が資格試験に向けて学習を進める上で、問題の困難さをどう捉えているかをWEB日記^<[10]>により収集を行った。その結果、問題の困難さは問題文の長さと解答に必要な数学的な知識の高さに強く関係していることがわかった。本研究では課題、解法、関連知識を同等に扱う知識データベースと学習目標を設定して出題を行う教師モデルを提案する。そして例題を文章長と必要な数学的な知識を評価軸とした知識空間に配置して、学習の目標設定を行い出題順を算出した結果、教師が指導する順番に合うことが確認できた。特に、本研究は、システムアドミニストレータ国家資格試験を対象にして学習するためのシステムを試作し、その個々の学習者の学習状況を動的に把握し、適切な問題の出題がWEBを通じて行えることを示した。この手法と技術を用いれば、いわゆるeラーニング型知的CAI(Computer Assisted Instruction)システムとして、医療関係を始め広範囲な知識を必要とする学習分野への応用が期待できる。