本研究はある目的を達成するための行動指針を文献から効率的に抽出する機能の実現を目標としており、本報告書では行動指針検索手法としてスクリプトから行動キーワードを生成して、検索キーワードとして発行する手法を提案する。スクリプトとは目標に向かう一連の行動手順を記述したものである。本報告書では鳥インフルエンザの疑い患者が発生したと想定して、治療のための行動知識を厚生省のホームページからスクリプトと行動キーワードを使用して入手することを試みた。本実験で使用した行動キーワードは"疑い"、"確認"である。その結果、単純に鳥インフルエンザ等のキーワードを発行する場合に比べて、スクリプトを使用して行動キーワードを発行して検索を行う方が、行動指針を示す文献へ効率的にたどり着けることが明らかになった。今後、目標達成のためのスクリプトから行動キーワードを自動的に発行する機能が実現すれば、特定な目標を達成するためのスクリプトを専門家が準備することにより、多くの分野でだれでも効率的な行動指針検索を簡単に行うことが可能となる。