子どものこころと脳の発達
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総説
不登校等児童生徒への支援の充実に向けて
蓮浦 顕達
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2023 年 14 巻 1 号 p. 56-68

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抄録

不登校は,取り巻く環境によっては,どの児童生徒にも起こり得ることとして捉える必要がある.また,不登校とは,多様な要因・背景により,結果として不登校状態になっているということであり,その行為を「問題行動」と判断してはならない.また,不登校児童生徒については,個々の状況に応じた必要な支援を行うことが必要であり,登校という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒や保護者の意思を十分に尊重しつつ,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要がある.広島県教育委員会においては,令和元年度に個別最適な学び担当を,さらに,令和3年度に不登校支援センターを事務局内に設置し,不登校の未然防止及び不登校等児童生徒の社会的自立に向けた支援の強化・充実を図る取組を推進している.本稿では,取組をはじめた経緯や主な取組内容,取組を通して見えてきた児童生徒の姿について紹介する.

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© 2023 大阪大学大学院 大阪大学・金沢大学・浜松医科大学・千葉大学・福井大学連合小児発達学研究科
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