Journal of Computer Chemistry, Japan
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巻頭言
日本コンピュータ化学会2024秋季年会 実施報告
澤口 直哉
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2025 年 24 巻 1 号 p. A1-A2

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日本コンピュータ化学会2024年秋季年会は2024年10月19日(土)〜10月21日(月)を会期とし,北海道室蘭市FKホールディングス生涯学習センター・きらんを会場に開催されました.口頭発表は 11件,特別講演2件,ポスター発表が30件,企業等からの展示・広告協力は5件で,参加者は 120名でした.各方面からの多大なるご支援ご協力を得て,無事終了しました.ご支援ご協力くださった皆様,ならびにご出席くださった皆様へお礼を申し上げます.また,オンサイトに限ったために参加が叶わなかった会員の皆様にはお詫びを申し上げます.

室蘭は北海道内では温暖な地とはいえ,定例の秋季年会よりも開催時期を早めたく思い,役員会の了承を得て10月開催となりました.日程の確定は紆余曲折を経て土曜日に一般公開を行い,学術会議は続く日曜と月曜の開催になってしまいました.会場は室蘭市内で最適と見定めた施設へ早期から打診し,仮予約を経て確保しました.参加者の会場に関する評価は概ね好評だったようです.実は,急遽衆議院選挙の事前投票期間が重なりそちらで必要となったため,パーティション(パネル)を予約数使えなくなりかけました.この事態には,室蘭市企画財政部の方々が市内方々から必要数をかき集めてくださり,大変心強く感じました.関係者各位へお礼を申し上げます.

今回,参加登録,要旨原稿の提出,座長依頼の連絡,領収書発行などの手続きを,札幌のNPOが運営するシステムを利用して行いました.当該システムは北海道で開催される多数の学術会議の運営実績があります.しかし,本学会の従来の手続きとはフロントの見た目や段取りが異なったため,利用された皆様を困惑させ,不便をおかけしてしまったことをお詫び申し上げます.一方,当実行委員会としては,当システムの機能を大いに活用したがゆえに大変スムーズな準備,運営ができたこと,NPO代表の大谷文章先生からの多大なる支援とアドバイスをいただいたことを申し添えます.

1/20に北海道大学の鳥屋尾隆先生に「実験とデータ科学を利用した固体触媒研究」と題して,1/21には慶応義塾大学の田中宗先生に「量子アニーリングの基礎から応用まで」と題してご講演いただきました.ご多忙にもかかわらず両先生とも講師をご快諾くださいましたことにお礼を申し上げます.口頭発表,ポスター発表ともに活発な議論がありました.座長をご担当くださった方々にもお礼を申し上げます.また,展示や広告でご協力いただいた企業様等のおかげで運営は赤字を出すことなく終えることができました.担当者の活躍により会期中の多数の写真を提供することもできました.

10/19に開催した一般公開イベントは,当学会科学コミュニケーション室のご協力を仰いで充実した内容で行うことができました.室蘭市の科学館にも展示と集客お願いし,協力していただきました.地元の高校などへ参加を打診しましたが,生憎北海道内の科学系部活の発表会の開催が重複し,実現しませんでした.予想外だった(←シミュレーション屋として失格?)のですが,土曜日に室蘭入りされた年会参加の皆様が多数足を運んでくださったので,会場は想像以上に賑わいました.展示に携わった方々ならびに参加してくださった方々に感謝を申し上げます.

10/20の懇親会の開会の挨拶は山下晃一副会長にお願いしました.山下副会長は発表されたばかりの2024年ノーベル化学賞と物理学賞が共にコンピュータ化学の分野だったことに触れられ,その場が盛り上がりました.懇親会は交流・親睦を深める役に立ったのではと思っています.ただし,日曜日であったため,遅くまで営業している適切な飲食店が見つからず,2次会の設定は断念せざるをえませんでした.また,10/20,21の昼食休憩はもっと長く設けたかったのですが,皆様の帰路に配慮すると,余裕をもたせることは叶いませんでした.室蘭へお越しの皆様は室蘭グルメを堪能できましたでしょうか.

2023秋季年会実行委員長の高松大学神部順子先生ならびに当学会事務局からは的確なアドバイスやご支援をいただきました.お礼を申し上げます.室蘭での開催が決定してから,はこだて未来大学の櫻沢 繁先生,北海道大学の小林正人先生,室蘭工業大学の藤本敏行先生に実行委員を依頼し,ご快諾いただきました.委員各位の的確かつ臨機応変の支援に大変助けられました.また,業務を依頼した北海道大学,はこだて未来大学,室蘭工業大学の院生・学生諸君も大活躍でした.皆様にあらためてお礼を申し上げます.今後は次回への引継ぎを確実に行って参る所存です.2025年度の秋季年会は岐阜大学の宇田川太郎先生がご担当されます.皆様には2025年の秋季年会への積極的なご参加をお願いいたします.

 
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