Journal of Computer Chemistry, Japan
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最新号
特集号:フラグメント分子軌道法に基づく量子化学計算の最前線
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巻頭言
解説
  • 高谷 大輔
    2024 年 23 巻 4 号 p. A20-A27
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/01/21
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    X線結晶構造などの実験的手法により構造が決定されProtein Data Bank(PDB)から利用可能になって以来,計算科学者はそれらを初期構造として,シミュレーション計算に用いるモデル構造を作成することは事実上必須になっていた.このモデル構造作成の過程は物理化学的に妥当なモデルを得るという分かりやすい目的のため,その手順は研究者によりさまざまであり,その作成方法はオープンソースプログラムを用いる方法から商用ソフトウエアを用いるなど多岐にわたる.一方で,その前処理のさらに前に複数の実験構造がPDBに登録されている場合,どの構造を優先して選ぶべきか,堅苦しくいうと「指針」のようなものは無いように思える.実際にFMOコンソーシアム等に参加する研究者や,シミュレーションを新規に試みる学生や研究者から相談を受ける事も多い.そこで,本稿ではシミュレーションを始める前に複数の構造を利用できる場合や1つの構造のみが利用できる時,どのような事に注目し分子ドッキング,分子動力学計算,フラグメント分子軌道法計算などのシミュレーションに用いるか,筆者の経験を元にして大まかに5つ程度の項目にまとめた.

総合論文
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