Journal of Computer Chemistry, Japan
Online ISSN : 1347-3824
Print ISSN : 1347-1767
ISSN-L : 1347-1767

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

放射性物質拡散に関する一考察
青山 智夫八木 徹神部 順子中山 榮子
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: H2307

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

2011年3月11日14時46分, M9.0の東北地方太平洋沖地震が誘発させた福島第1原子力発電所事故の放射性物質拡散について測定値に基づき考察した.(1) 放射性物質の拡散は方向による相違がある.原発から北西方向に20, 30, 40, 65 kmの地点で年間空間線量率の積算値を予測すると293, 162, 41.1, 16.2 mSv/yearとなり,40 km地点の実測値を737時間積算すると7.6 mSvとなった.(2) 同地点の土壌から105 Bq/kgオーダの 137Cs が3月20日と26日に検出された.土壌中の137Csの残存放射線量はバラツキが大きく,時系列関数は計算できなかった.131Iの滞留半減期は9.6日である.池水中の137Csの滞留半減期は11日,131Iは7.2日であった.これらの数値は4月14日17時までに公表されたデータに基づいて算出された.

著者関連情報
© 2011 日本コンピュータ化学会
feedback
Top