主催: 電気関係学会九州支部連合会
超伝導線材を電力機器に応用する場合、超伝導巻線部に発生する交流損失は機器の全熱負荷の大部分を占めるため、損失の見積もりが重要になり、また、最近開発されている高温酸化物超伝導体での幅広い温度領域の交流損失の把握が必要である。ところが、交流損失の温度特性を測定するには多大な時間、設備、費用が必要になる。そこで、我々は交流損失を温度に関して零磁場の臨界電流と既知の交流損失温度特性を用いて規格化することで、様々な温度の交流損失を容易に予測することができる。今回、人工ピンZrO2をドープしたGdBCOテープ線材について垂直磁場中における交流損失を測定し、温度スケーリング則が適応可能かを調べた。