抄録
近年,個人認証技術として注目されるバイオメトリクス認証の一部である話者認識システムは, FFT(高速フーリエ変換)を用いたものと,時間領域における母音波形の形状から個人の特徴を抽出するものの2種類がある。近年は認識率の高さから殆ど前者を用いているが,本研究では一般生活への普及を第一に考慮し,低コストで実現可能な後者を用いて,認識率向上への研究を進めている。本研究で用いるアルゴリズムは,母音波形を複数の領域に分割し,特徴量を抽出したものを行列として表している。そこで今回は,領域を様々な数に分割し解析を行い,分割数と認識率との関係の考察を行った。