主催: 電気関係学会九州支部連合会
音声障害者の会話補助のための自発話音声(劣化音声)の復元方式として、歪みや不安定性で特徴づけられる音声パラメータ群を忠実に推定し、目的に合わせた補正・変換処理の後、フォルマント合成を行う方式を提案した。一方、自発音声を正常構音方向に変形した目標音声を訓練者に提供することで効果的な構音訓練が期待できる。本稿では、日本語5母音音声を対象として、フォルマント空間での母音バランス基準に基づく構音歪み判定とフォルマント補正・変換アルゴリズムを提案する。さらに、目標音声の有効な合成法として、従来のフォルマント合成方式と個人性保持が期待できるモーフィング合成方式との比較検証を行う。