抄録
近年、磁気歪みは電磁鋼板の特性決定に大きな関わりがあることが報告されてきた。そのため、電磁鋼板の磁気歪みを正しく測定する必要がある。磁気歪みは励磁方向の歪み(一軸)のみが測定されてきたが、その手法では過小評価されてきた。当研究室では、2次元磁気歪みという新しい測定手法を用いる。また、試料変化の前後での体積が一定と仮定すれば厚み方向の歪みが算出でき3次元的な磁気歪みの分布を表わすことができる。励磁器に2次元ベクトル磁気特性測定装置を用いることで、試料のベクトル磁気特性と磁気歪みを評価できる。今回の発表では交番磁束条件下、回転磁束条件下での3次元磁気歪みを示す。