抄録
本稿では,組込みシステムのパフォーマンス向上を目的として,ハードウェアとソフトウェアのそれぞれが得意な処理を担うことを考慮したハイブリッドアーキテクチャを提案する.一般的に,乗除算が複雑に組み合わされた計算をソフトウェア処理する場合には,すべてをハードウェア処理する場合と比べて時間がかかる.従って,ソフトウェアに負荷のかかる箇所をハードウェア化することで,パフォーマンスの向上が期待できる.そこで,今回は一例として粒子群最適化(PSO)アルゴリズムについてハイブリッドアーキテクチャを採用した計算機を製作し,従来のソフトウェア処理との比較を行ったため,その結果について報告する.