抄録
分散ファイルシステムは,複数のコンピュータ上の記憶域をネットワークを通じて結合することにより巨大なストレージの利用を可能にする.しかし,不特定多数のクライアントからアクセスされる性質上,コンピュータ・ウイルスが分散ファイルシステム内に侵入する危険性がある.一部の分散ファイルシステムはファイルを複数に分割しネットワーク上のノードに分散して保存するため,一度ウイルスが侵入すると既存のファイルシステムでは検知が困難となる.本研究は分散ファイルシステムの性能を維持しつつウイルスを検知する分散ファイルシステムを開発する.