抄録
近年の研究により、てんかん患者に特有の脳波であるてんかん波の出現時に反復経頭蓋磁気刺激をおこなうことにより、後続のてんかん波を抑制可能であることが示唆されている。そこでわれわれはてんかん波を自動で検出し、磁気刺激をおこなうシステムの開発を目標とし、その基礎的研究として、てんかん波自動検出について検討している。今回は人工ニューラルネットワークを用い、あるてんかん患者(1名)から得られた脳波データ中の4部位に出現したてんかん波およびてんかん波によく似たてんかん類似波について分類し評価した。また、評価されたニューラルネットワークをてんかん波の検出に用いた。その結果を報告する。