抄録
IPv4において従来から生存確認にはPINGが使われてきたが、セキュリティ意識の高まりによりPINGがほとんど無視される。そのため、サブネットワーク内の生存確認にはARP(Address Resolution Protocol)が使用されていた。ARPはアドレス解決のためのものであり、PINGを無視するノードも応答する。これに関して、ARPを異なるサブネットワーク間の生存確認に利用可能とするARP転送が提案されている。ここでIPv6(Internet Protocol Version6)に注目する。IPv6ではARPに代わってICMPv6近隣探索でアドレス解決を行うため、ARP転送を利用できない。そこで、本研究はICMPv6近隣探索を用いた異なるサブネットワーク間での生存確認の方法について検討する。