抄録
筆者らは、これまでにUHF法によるGISの絶縁診断技術を特に電磁波伝搬モード特性を考慮して、実験ならびにFD-TD解析により検討してきた。実器に即した診断を行う場合、L字型、異型母線部といったインピーダンス不連続部が存在するため、電磁波モード特性へ及ぼす影響の検討が必要である。筆者らは、そのGISの構造に基づくPD放射電磁波伝搬特性の相違を、特に電磁波の振幅値Vppに着目して検討してきた。本論文では、GIS構造物のT字部を有する66kVモデルGISのスペーサの有無がPD放射電磁波伝搬特性に及ぼす影響について時間波形を基に振幅値と電磁波モード特性に着目し、これまでの66kVT字分岐モデルGISで測定された結果を用いて検討する。