抄録
離島系統の電力は主に内燃力発電機によって供給されているが,発電コストが高いという問題を抱えている。そのため,太陽光発電や風力発電などの燃料を必要としない分散電源が参入できる余地が大きい。しかし,これら分散電源は出力変動が大きく,導入量が増えると系統が不安定になりやすい。そのため,適切な供給信頼度を確保することが重要な課題となる。本報告では,内燃力発電機1台と同等の信頼度を得るための分散電源容量について検討する。太陽光発電や風力発電が順次導入される離島系統を例題に,分散電源の容量の増加に伴って内燃力発電機を1台停止(除却)し,電源アデカシーを電力不足確率(LOLP)によって評価する。