抄録
本稿は、強制転流方式の変換器における素子を保護する目的で取り付けられるスナバをスナバキャパシタ1個で構成した一括スナバ単相昇圧形整流器の動作を検討したものである。先に、変換器効率および入力電流のTHDを考慮してスナバキャパシタの容量を0.3[μF]に設定し、試作装置の入力電流波形の改善を試みた。今回、スナバキャパシタの容量を0.1~0.5[μF]まで変化させたときの定常特性を試作装置による実験から検討し、変換器効率はスナバキャパシタの容量が大きいほど低くなるが、いずれの場合も入力電流をほぼ力率1で正弦波状に制御できていることが確認できた。