抄録
本研究の目的は、国際リニアコライダー計画(ILC)で粒子を観測するために使われるTPC検出器の読み出し回路の熱解析である。ILCにおけるTPC検出器は他の検出器と共に働くが、粒子線がTPC検出器を透過する際のエネルギー損失は、その後段でのエネルギー測定に悪影響を与える。従って精密測定のためにはTPC検出器全体の物理量を小さくする必要があるが、その結果熱密度が高くなってしまい、回路が正常に作動しないことが考えられる。その解決策として、パワーパルシングによる発熱量の抑制と、二相二酸化炭素による排熱機構の取り付けが考えられている。本研究では熱シミュレーションにより、これらの手法の有効性を検証する。