電極材料が窒素雰囲気下における純水の負極性雷インパルス絶縁破壊電圧に与える影響

抄録

我々は環境にやさしい液体絶縁材料として純水に着目し，一般的に絶縁に用いられる液体材料である鉱油の代替として純水を使用することを見据えた研究を行っている。我々は過去に材料の異なる電極をそれぞれ純水中に浸し，抵抗率の経時変化を測定してきた。その結果，ステンレス鋼（SUS304）製電極および純チタン2種（TP340）製電極では抵抗率の経時変化に大きな差は見られなかった。本論文では，窒素ガスを吹き流して二酸化炭素の溶け込みを可能な限り低減した状態にて，電極材料が純水の負極性雷インパルス絶縁破壊電圧に与える影響について調査した。