腫瘍を想定とした人体頭部の電波影響に関する数値的評価

抄録

電磁波は生物にあたると熱作用を起こすため脳腫瘍への危険性がある。そのため、高周波電磁界が腫瘍をもつ人への影響を把握していく必要がある。本研究では、高周波からの腫瘍を想定した人体頭部への影響を、FDTD法ならびに生体熱輸送方程式を活用して数値的に評価する。数値解析に採用した周波数はISM(Industry Science and Medical)周波数の1つである2.45GHzである。モバイル端末使用前より体温が上昇し、主要部分でも温度変化を確認することができた。電波による熱的な生体作用は頭部深部でない皮膚や脂肪、腫瘍等で主に行われると考えられる。上昇温度は人体に影響を与えにくい温度であった。