大日本窯業協會雑誌
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コバルトによる硝子の着色
不破 橘三
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1922 年 30 巻 364 号 p. 587-595

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抄録

著者はコバルトを着色硝子の製造並びに脱色劑として使用するに當り硝子成分とコバルトの着色關係、 同時に酸化劑、 還元劑、 亞砒酸等による着色の變化を試驗せんとしメルク製硝酸コバルトを灼熱して得たる黒色酸化コバルトを用ゐて實驗せる結果、 コバルトによる硝子の着色は安定にて唯僅に曹達硝子に於て稍紅色又は菫色を帶び、 加里硝子に於て青色の優る傾きあれどもコバルト量増加せば此差も減じ、 凡ての硝子に對し同一着色をなし酸化劑、 還元劑又は亞砒酸の少量を加ふるも着色に變化なく、 硝子成分如何に拘はらず脱色劑又は着色劑として使用し得べき事を決論せり。

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© The Ceramic Society of Japan
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