抄録
再結晶質炭化珪素棒の熱膨脹, 荷重軟化性およびその酸化による影響をしらべ, これが高温熱膨脹計の構成材料として適当なことを示した.
これを使用して酸化雰囲気下で1600℃以上まで測定可能な竪型, 示差形式の高温熱膨脹計を試作し, その構造を説明し, 高温度における試験体の温度測定, 長さ測定および装置下部冷却の影響 (空試験) などにつき実験した結果を示した.
そして補正方法, 荷重の影響, その他測定方法について説明し, かつ本装置の精度の吟味を行った. 精度は測温で±10℃, 測長で±0.01%以内にすることが出来, 焼成耐火物等, 比較的容積変化の少い試験体でも充分に信頼し得る値の得られることを例示した.
さらに, 生原料のように容積変化の大きい試料の測定には特に好都合なことを例を示して述べ, また高温でSiCに対し活性の増す試料も本装置の構造から適当な材質の中間薄板を用いることにより容易に測定出来ること, 試験体にかかる荷重を0.02-1.0kg/cm2の間で調節出来ることなども付記した.