窯業協會誌
Online ISSN : 1884-2127
Print ISSN : 0009-0255
ISSN-L : 0009-0255
TiO2とK2CO3の熔融によるチタン酸カリウム繊維の合成
清水 紀夫柳田 博明橋本 甲四郎
著者情報
ジャーナル フリー

1977 年 85 巻 988 号 p. 567-571

詳細
抄録

二酸化チタン (アナターゼ) と無水炭酸カリウムを良く混合し, 水を加えて造粒し, 乾燥し, ニッケル坩堝中で熔融し, 急冷した.
生成物はチタン酸カリウム結晶の集合したものであった. そして余剰カリウムを除くために温水で処理した. 熔融の過程及び冷却過程は複雑であるが, 得られたチタン酸カリウム繊維は非結晶質と六チタン酸カリウムだけであった.
チタン酸カリウム繊維を得るための最適K2O/TiO2比は1/2であった. この方法で得られたチタン酸カリウム繊維は束状をなした六チタン酸カリウムで柔軟性と強度で劣っていた. しかし塩化カリウムを添加することにより一般的単繊維状チタン酸カリウム繊維を得ることができた.

著者関連情報
© The Ceramic Society of Japan
次の記事
feedback
Top