NbB2粉末を大気中と真空中で, 温度1650°-2240℃, 圧力50-900kg/cm2の範囲の種々の条件でホットプレスし, 得られた焼結体の組織, 密度, 硬さについて検討した. 焼結体の組織は焼結温度によって決まり, 焼結圧力にはほとんど依存しなかった. すなわち1740℃程度から粒子成長が観察され, 2000℃以上では粒子成長が激しく, 粒界を横断するマイクロクラックが多数観察された. 焼結体の密度は焼結温度と, 焼結圧力の対数に比例して増加し, 次の近似式で表された.
ρ(g/cm3)=-3.58+0.00336T(℃)+1.19logP(kg/cm2)
焼結体のロックウェル硬さは, ほぼ焼結体の密度に比例して増加するが, 同じ密度ならば高温度・低圧力でホットプレスした焼結体の方が若干硬さは大きいようであった. 真空中でのホットプレスでは大気中よりも低い温度で高密度な焼結体が得られたが, 硬さは大気中での同じ密度の焼結体と比べるとかなり低かった.