窯業協會誌
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SiO2-Al2O3系小型コーンの溶倒温度
長田 清本江 秋弘藤井 欽二郎
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1981 年 89 巻 1029 号 p. 270-275

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抄録

試作した横型ガス炉を用いて, SiO2-Al2O3系小型錐の溶倒温度 (T1) を測定した. 昇温速度はゼーゲル錐使用による耐火度測定時の規定による. 石英及び石英ガラスの粉末でつくった錐の溶倒温度は1723℃及び1713℃であった. 一方, アルミナ錐では, 錐にIr板製くつ (沓) をはかせた状態でT1: 2042℃を観察した. SiO2/Al2O3混合比を異にする錐の溶倒温度T1をこの系の状態図にプロットして液相線T2と対比すると, 共晶点を含む高シリカ領域ではT1T2より異常に高く, また約20wt% Al2O3組成物でT1の最低値を示した. 錐の原料混合物はあらかじめ加熱してから使用したが, その予熱温度は, 15-50wt% Al2O3の組成錐のT1をかなり変動させた.

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© The Ceramic Society of Japan
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