Journal of Chemical Software
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分子の構造活性相関解析のためのニューラルネットワークシミュレータ : Necoの開発 (3)
組み合わせモデルとパーセプトロンの性能比較
藤谷 康子小野寺 光永井須 芳美長嶋 雲兵細矢 治夫青山 智夫
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1998 年 4 巻 1 号 p. 19-32

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抄録

高速学習が可能な自己組織化モデルと、高精度のパーセプトロンモデルを組み合わせることにより、分子の構造活性相関解析のためのニューラルネットワークシミュレータを開発した。それを、2次元のExclusive-OR問題とノルボルナン類の13C-NMRシフトとの立体配置の問題に適用し、従来のパーセプトロンモデルと性能の比較を行なった。
この組み合わせモデルは、実用的な精度までの収束は早いが、高精度の収束はパーセプトロンモデルより遅くなることがわかった。実用的な精度までの収束速度は、パーセプトロンモデルのそれより約4倍早い。
パラメータスキャン法を用いて、挙動を調べると、組み合わせモデルのほうが、パーセプトロンのそれに比べて、非線形性の強い分類をすることがわかった。

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© Society of Computer Chemistry, Japan
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