2009 年 24 巻 p. 171-176
近年,埋設パイプライン施工時の埋戻しに際して,流動化処理土を用いる事例が増加している.本論では,スラスト力が作用する曲管部の受働側地盤における埋戻し材に流動化処理土を使用するとともに,その中に補強材を敷設することにより,受働抵抗力増加を図る新たなスラスト防護工法を提案し,口径260mmの模型パイプを使用した水平載荷模型実験を実施した.計測項目は,パイプに作用する水平荷重,パイプの水平変位である.実験結果より,補強材が,流動化処理土の有する脆性的な性質を改善し,受働抵抗力増加に寄与することがわかった.また,補強材の種類が受働抵抗力の増減に影響を与えることが明らかとなった.