2011 年 26 巻 p. 101-104
通常の定載荷クリープ試験でクリープ破壊強度を求めるためにはかなりの時間と労力が必要である.また補強土用補強材のクリープ特性は一次,二次,三次クリープが見られる材質からクリープ曲線が見られない材質まで色々なタイプがある.したがって載荷重の大きさの決定も簡単でない.そこで本研究室では段階載荷試験法を利用して短時間で上限降伏値が求められるかどうかを試みている.この上限降伏値はクリープ破壊をする最小の荷重である.今回の段階載荷試験から求めた上限降伏値はクリープ限度強度の75%であった.定載荷クリープ試験による上限降伏値との比較はまだ行っていないが,試験法の改良で定載荷クリープ上限降伏値の簡易予測法として利用できる可能性があると考えている.