遮水シートの促進暴露試験では,従来,サンシャインカーボンアークランプを光源とする試験機(WS型)が用いられてきた.しかし,WS型での処理は作業が煩雑であり,また,他の産業資材の評価では,高照度のタイプのキセノンアークランプを光源とするWX型が多用されている.それらの理由から,国内でもWX型への移行が求められているが,WS型でのこれまでのデータ蓄積の経緯や,両試験機での評価結果の差異が必ずしも明確にされていないことが障害となっている.そこで,WX型およびWS型で種々の時間処理したHDPE製,TPO製,PVC製遮水シートについて,引張試験による力学特性評価,表面形態観察,赤外分光分析を行い,促進暴露試験における光源の影響について検討した.