ジオシンセティックス論文集
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論文
落石防護補強土擁壁の数値解析とモデル実験による性能評価
吉田 眞輝熊谷 幸博橋本 早苗六佐 公輔荒井 克彦
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2014 年 28 巻 p. 37-44

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抄録
落石防護補強土擁壁(以後,補強土壁)は, 13年ほど前に開発され数百~数千kJと大規模エネルギーを持つ落石に対して広く使用されてきた.その設計手法は落石衝突時のエネルギーを衝撃力に置き換えて極限つり合い法による非変形(非破壊)の照査を行う手法が主であったが,近年では実証実験により得られたデータを元に変形を考慮してさらに大きな落石に対しても許容する手法が提唱されている1).本研究では補強土壁設計の合理化を図るため,実物実験結果の変形状態を3次元動的解析により再現し,従来行われていた設計手法により決定される補強土壁形状との整合性を確認した.さらに1/25スケールのモデル実験を行い,解析で再現した補強土壁の変形特性がモデル実験の挙動とほぼ同一であることが確認できた.これらから落石規模や設置条件による適用範囲を拡大できる指標ができたことを報告する.
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