抄録
屋根が設置されていない農業用貯水槽では,アオコの発生やゴミ・落ち葉の堆積が維持管理上の大きな問題となっている.これに対処するため,屋根の追加架設要求が増えているが,屋根架設耐荷構造になっていない貯水槽に新たに屋根を設けることには,貯水槽の構造や地盤の支持力などの制限があり,対策工を行う際の課題となっている.そこで,ジオメンブレンの柔軟性,低比重を利用し,貯水槽に新たな負荷をほとんどかけない,従来型に比べより安価な浮上式天蓋技術の開発を進めている.開発にあたっては,数タイプの浮上式天蓋構造について室内実験を行い,それらの技術的問題点を整理し,最適な構造タイプを選定し,さらに改良した。また,現地への適用性を確認するため,実際に供用されている貯水槽において実証実験も行った.本論は,これらの実験結果を報告するものである.