抄録
都市高速道路料金所の渋滞対策として、日交通量約12,000台の入口部斜路に料金所を増設するため、最短の通行止め期間に縦断勾配8%の斜路の路面を最大1.8m嵩上げし、かつ荷重増加による既設構造物への影響を最小限にすることが要求された。そこで、発泡ウレタンの上に交通荷重を受ける舗装兼用のコンクリート版を直接載荷する構造を検討した。この構造は発泡ウレタン層の上に路盤、舗装を施す一般的な軽量盛土設計と異なるため、CBR試験、平板載荷試験などを実施して道路材料としての力学特性を確認するとともに数値解析を行った結果、通常の路盤材料に比べ変形性が大きいものの、コンクリート舗装部の剛性を十分確保することにより適用が可能と判断された。本論文ではその検討成果と工事について述べる。