1981 年 29 巻 p. 1-13
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パルテノンが正面8柱式神殿であるのは何故か-このような問いかけは,古代ギリシア精神の具現として,幾多の崩壊の危機をくぐり抜け2400年の長きに渡り,アテネのアクロポリスに存在しつづける歴史的建造物に対しては,余りにも突飛に思われるかも知れない.しかし,現存するパルテノンがエーゲ海の強烈な太陽の下に,自重の姿で我々の目を欺くように,その成立にも未だ解決を見ない幾つかの疑問が残っている.本論では,パノレテノン神殿の特徴とその原因を探り,ギリシア美の一典型を示す.
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